【レクサスLBX】レクサスブランド失墜の恐れ

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最近、流行でもあるSUVの特に需要が高いコンパクト車をラグジュアリーコンパクトSUVとしてレクサスが送り出したのがこの車。

他社メーカーもSUVには力を入れている群雄割拠のこの市場に対し、どのような商品になっているかを忖度無しに正直にレポートする為、ご気分を悪くする可能性がございます。

ぜひ購入を検討されている方のみご覧ください。
すでに購入されているオーナー様は、他の記事を閲覧頂ければと、思います。

目次

概要

商品テーマ

新しいラグジュアリーコンパクトSUVというテーマ設定しているため、下記項目を重要視して見ていきます。

  • 内外装および走りの質感
  • ブランドの世界観
  • 総合的なコストパフォーマンス

グレード構成

全車パワートレインは同じであり、快適装備と内装が変わる程度の差になっている。

今回試乗したのは、レクサスLBX Relax 4WD。

詳しいスペックが気になる方はこちらをご覧下さい。

エクステリア

エクステリアはプレミアムカジュアルを目指し作られており、ハイブランドのスニーカーをイメージしている。
具体的にはレクサスらしさをイメージさせつつ、日常に馴染むデザインを目指したデザイン。

フロント

特徴的なユニファイドスピンドルグリルを採用した。
遠くから見ると既存のスピンドルグリルを想起するが近づくとフラットでありノーフレームにデザインされている。

これらによりレクサスらしさと街中に溶け込みやすい所が狙いになっている。

かなり目新しいデザインになっており、賛否が分かれるデザインになってしまった。
最近のレクサスデザインに飽きを感じた人は良いかもしれない。

サイド

美しいプロポーションを目指したデザイン。
美しいプロポーションとは、「大きいタイヤ・ロングノーズ・ロングホイールベース・コンパクトキャビン」いわゆるFRプロポーションを目標としている。

具体的には下記を実施している。

  • Aピラーを後方に下げた
  • ホイールベース延長により可能になったインチアップ
  • インチアップに伴い、フェンダーボリュームの強調
  • Cピラーのブラックアウト

フェンダーアーチ周りを樹脂ではなく、ボディ同等素材を使うべきだと感じる。
ホイールの質感はかなり良い。

リア

走りのためにワイドトレッドにしたが、ラグビーボールのようなボワァとしたデザインにならないよう鏡餅スタイルにしたところが魅力でもある。

リアは無難であり、賛否が出にくいので量産車として良いデザイン。
それゆえにフロントの癖のあるデザインが残念でならない。

インテリア

インテリアのテーマは、「手綱コンセプト」クラスを越えたプレミアムさ としている。
手綱コンセプトとは、運転席から各種スイッチが操作しやすく配置を考慮されているデザインである。
価格を考慮しつつ、レクサスとしての品質があるかを見ていく。

運転席

ステアリングやコンソールBOXに質感の高い素材が使われている。
安全にも寄与している電子制御ドアハンドル「e-ラッチ」は素晴らしい。
シートの座り心地は腰痛は出にくく、質感も良い。
ただ運転席のみ電動シートになっており、助手席が手動であることにレクサス車でコスト管理を感じさせるのはいかがなものか。

ステアリングスイッチが割り当てが無く、モード次第で同じスイッチでも役割が変わってしまう為、ブラインドタッチができない。
役割は割り当てるべきだと強く感じた。

エンジンスタートスイッチは手の届かない位置に配置されてしまっている。
シフトの横辺りに配置されると嬉しいところなのだが。

ナビの操作性が信じられないくらい動きが重く、トヨタらしいUIの悪さ。
日本車のナビ周りの進歩のなさは、もはや危機感を持つべき。

エアコン下にある非接触充電器スペースのサイズが小さく、最近のスマホだとはみ出してしまう。
はみ出すと、ペットボトルすら置けなくなってしまう。

助手席

運転席と違い、各調整が電動ではない為、腰痛が出やすくなった印象。

視野はそこそこで圧迫感は感じない。

足元空間は座面とフロアが近い為、前の坂に足を置く、ビックスクーター座りになる。

後席

シートの素材は質感高いが、背面・座面のサイズが小さく、小さい椅子に座っている感覚になる。

室内空間は、頭上は髪が天井に当たり、膝前は拳1個になっている。

コンソールBOX後に1500wのコンセントがある所は大変素晴らしい。
災害危険性が非常に高い日本にとっては貴重な装備である。

荷室

まずハッチのノブの位置がかなり低く、身長が高い人・腰痛持ちは開ける事がかなり億劫になる配置。
サイズも小さく手を入れにくいのも残念。

荷室下のボードがかなり使いにくく、一度引き出すと戻すのが面倒に感じる造り。

走行

ボディ自体の静粛性は高いが、その分ロードノイズがより大きく感じる。

エンジン音は原付のような興冷めする音が響き渡る。

ステアリングはかなりクイックであり、遊びが非常に少ない仕上がり。

加速力は無く、特に伸びが無い。
ブレーキフィールはかなり良かった。

ペダルレイアウトはオルガン式だが吊り下げ式と変わらない疲労感がある。
アクセルとブレーキペダルの落差が大きく、ブレーキペダルに足を引っかけてしまいやすい。

スポーティにしたいのかラグジュアリーにしたいのか、一貫性が見られなかった。

総評

今回の車両のまとめは下記になります。

良い所

  • 内装の質感
  • ボディ剛性

悪い所

  • 内装での使い勝手
  • 後席が狭すぎる
  • ロードノイズが大きい
  • クイックすぎるステアリング
  • 直進安定性がない
  • 足回りが硬すぎる
  • 加速の伸びのなさ
  • エンジン音の質感が低い

レクサスブランドのブランド力を貶めてしまう可能性があるのではないかと強い危機感を抱いた。

使用したヤリスクロス骨格の限界を感じると共に、開発陣は誰を想像してこの車を作ったのか今一度聞きたい。
使用する骨格から見直す必要があるのではないか。。
開発陣もサラリーマン特有の悩みを抱えているなぁと商品を通じて嫌でも伝わってくる仕上がりであった。

5段階評価の動画はこちら

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